リクとぜんまいてんもんだい
対象年齢 6〜8歳
りゅうせいぐんが来る とくべつな夜に、古いてんもんだいの星をおいかけるしかけが 止まってしまいました。リクは、ぴったりの歯車を 歯のかずまで 考えてえらび、空のショーが 終わるまえに、しかけをなおさなければなりません。

まいしゅう火曜日の夜、リクはらせんかいだんを百だん上って、てんもんだいのドームへむかいます。そこでは、ハルカ先生が星をみはっています。「カチコは、わたしが あなたくらいの年のころから、星をかぞえるのを手つだってくれているのよ」と、先生はいつも言います。今夜は とくべつです。りゅうせいぐんがやってくるので、大きなぼうえんきょうは、ひとりでカチ、カチ、カチと空をおいかけなければなりません。
「この小さな歯車は『ガンギ車』というのよ」と、ハルカ先生は うでをのばして、しかけの中でカチカチ動く小さな車をゆびさしました。「これのおかげで、歯車が小さく、おなじ間かくで カチッ、カチッと回るの。だから ぼうえんきょうは、ガタガタしないで、すうっと星をおいかけられるのよ」。カチコは うれしそうに ウィーンと音をたてました。「カチ、カチ、カチ!」と、ひとつひとつ声に出してかぞえています。
とつぜん、しかけのずっとおくで、かなしそうな「ゴトン」という音がして、うごきが止まってしまいました。ぼうえんきょうは、まわりかけのまま、なにもない空をむいてかたまっています。「あらあら」と、ハルカ先生。「大きな 動かす歯車の歯が、なくなってしまったのね。あたらしいのがないと、りゅうせいぐんが ぜんぶ見られなくなってしまうわ」


